職員組合 京大・京都市を提訴へ 立て看規制巡り(2021.04.16)

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京大職員組合は3月25日、京大がキャンパス周辺の立て看板を撤去している問題を巡って、京都市と京大を提訴すると発表した。550万円の損害賠償を求め、京都地裁に4月中に訴えを起こすという。市の条例を根拠とする立看板規程が京大で施行された2018年5月以降、京大当局は規程に合致しない組合や学生の掲示物の撤去を続けており、教員や学生などから反発の声が上がっていた。

訴状骨子の中で組合は、「京都市屋外広告物等に関する条例」について、不明確な規制対象で区画の面積を考慮せず一律に制限しているとして、法の下の平等を定めた憲法14条に違反すると指摘した。そうした条例に基づく市の指導に従って、京大が組合の立て看板を二回撤去したことは、労使慣行として定着してきた組合の活動を一方的に阻害しているとした。また、同条例は「表現の自由」を規制しており、憲法21条に違反していると主張した。

記者会見では高山佳奈子・法学研究科教授や駒込武・教育学研究科教授らが、「組合の立て看板の再掲示をするだけではなく、学生、市民とともに京大のタテカン文化を取り戻したい」と述べた。また、同条例については、「京都の景観を保全しようとする理念に異存はない」としたうえで、「長年の歴史を持つ、京大のタテカンが並ぶ風景も京都の歴史的文化的景観の一部ではないか」と指摘した。さらに、訴訟の相手方である京大と京都市の立て看板に対する姿勢について、京大は「条例に定められているから仕方がない」と述べ、京都市は「京都大学に任せているので関知していない」と述べていると明かし、「お互いに責任を押しつけており、突破口を開くために裁判を起こす」と語った。

組合の提訴表明について京大は、本紙の取材に対し、「現時点で提訴されたことを確認しておらず、特にコメントはない」としている。提訴に際して組合は、裁判費用を集めるためにクラウドファンディングを実施している。

訴訟に至る経緯


京大のキャンパス周辺では長年、学生や教員、地域住民が作成する立て看板が多く設置されてきた。2017年10月、組合のものを含む立て看板が「京都市屋外広告物等に関する条例」に違反するとの指導を京都市から受け、京大は同年12月に立看板規程を制定した。2018年5月には、京大が事前の通告なく組合の立て看板を撤去した。その後、組合は京大と団体交渉を行った。しかし、「撤去の理由についての誠実な説明がなかった」ことから、組合は2020年6月に立て看板を再設置し、再び京大が撤去した。

組合は、立て看板は組合の維持や運営に必要不可欠なものであり、事前交渉なく不利益変更して組合の立て看板を一方的に撤去することは認めらないと主張してきた。一方京大は、法令遵守のために制定した立看板規程に抵触することを理由に撤去したと説明している。

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