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AIを用いた漢字学習の効率化 アプリ「漢検とニュース」配信

2019.06.01

4月1日、日本漢字検定協会と京都大学の共同プロジェクトは、読売新聞の協力の下、スマートフォンアプリ「漢検とニュース」の配信を開始した。人工知能(AI)を用いて作られた漢字学習問題が出題されるアプリで、漢字学習の促進が狙い。

当アプリは、一問一答形式で出題され、それぞれ5つの難易度から選べる読み問題と書き問題がある。AIが日本語単語の難易度を科学的に策定する他、単語同士の関連度や、誤答の分類、学習指針の提供などを行う。問題文は読売新聞オンラインの記事から出題され、答え合わせの画面で記事を読めるようになっている。政治やスポーツといった興味のあるニュースのジャンルも選択することが出来る。利用は無料。

2017年7月、京大と漢検協会は、「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」をテーマに共同プロジェクトを立ち上げた。京大からは情報学研究科の黒橋貞夫教授らが参加している。これまでに、自然言語研究や情報処理ツールの公開などの実績がある京大が、AIを用いて漢検協会の持つ膨大な問題と採点結果を解析してきた。今回、研究成果である日本語単語難易度データベースを元に、漢字能力を獲得する機会の最大化を目的としたアプリを開発するに至った。

アプリを通じて、漢字の学習だけでなく、ニュースにも触れることが可能になっており、漢検協会は、日常的に時事問題に触れておきたい社会人や、大学生、中高生にお薦めだとしている。今後も、当プロジェクトは漢字学習の手助けとなる方策を実施していく方針。