京大 前期は対面授業なし 新型コロナ対策基準 引き上げ(2020.05.01)

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新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が続く状況を受け、京大は4月16日、今年度前期すべての全学共通科目で対面授業を実施しないと発表した。専門科目も前期の授業は原則オンラインで実施する方向で各部局が調整している。4月17日には学内向けの活動制限の基準を引き上げるなど対策を強める一方、感染拡大の影響を受ける学生への支援が急務となっている。

5月7日以降はオンラインで

5月7日以降の授業について京大は4月28日、京都大学教務情報システム(KULASIS)を通じて、オンラインで実施できる科目のみ開講すると発表した。これに先立って4月16日には、全学共通科目について、今年度前期すべての授業で対面形式をとらないと通知した。Web会議システムを用いた遠隔講義やオンラインでの課題提出による実施が原則となる。専門科目も対面では実施しない方針で、各授業で準備を進めている。京大は、KULASISで各授業の実施形態を確認するよう呼びかけている。

授業日程について京大は4月1日付の発表で、5月6日まで原則休講としたうえで、開講をさらに遅らせる場合は4月30日までに通知するとしていたが、本紙の取材に対し、「5月7日から開講する」と回答した。約一月分の遅れへの対応については「8月19日まで補講や定期試験等を実施する可能性がある」としている。

京大 学生にWi-Fiルータを貸与


オンライン授業の本格化を前に、京大は4月24日、自宅のインターネット環境が不十分な学生を対象に、Wi-Fiルータを無償で貸与すると発表した。学内のアンケートシステムで申請を受け付け、4月29日に締め切った。5月2日までに貸与の可否を判断し、許可者にはアンケートに記載された住所へ宅配便で送付するという。ルータの通信容量は無制限で、貸与期間は8月末までとしている。なお、5月7日以降に追加で申請を受け付けるという。

京大はこれまで自宅のインターネット環境が不十分な学生に対し、学内施設の機器を利用するよう呼びかけていたが、学術情報メディアセンター南館の共用パソコンエリアが5月6日まで閉室となるなど、自宅での受講環境を整備する必要性が高まっている。ルータの貸与は大阪大学など複数の大学が実施しており、東北大や神戸大では加えてパソコンも貸し出している。

京大 活動制限レベル引き上げ 新たな実験は原則禁止


4月17日、京大は京都府からの施設使用制限の要請を受けて、学内の活動制限レベルを上げ、職員の可能な限りの在宅勤務、研究室での新たな実験の原則禁止などを求めた。

京大では『新型コロナウイルス感染拡大に伴う活動制限のガイドライン』を設定し、それを基準に学内での活動制限のレベルを決定している。同ガイドラインにおいては、大学における活動を3つのカテゴリーに分類し、カテゴリー1を授業と課外活動、カテゴリー2を学内会議の実施や職員の勤務、カテゴリー3を研究活動に関してと定めている。各カテゴリーについて、すべての活動が通常通り行える状態であるレベル1から緊急の業務のみ行うレベル5までの対応を設定している。

今回のレベルの引き上げによって変化がみられるのはカテゴリー2とカテゴリー3だ。研究活動について定めるカテゴリー3では、レベル2では感染拡大防止に配慮をしたうえで、可能な限り研究室における作業時間を削減し、可能な作業は自宅で行うように努めることとしていた。レベル3に引き上げられるにあたり、現在実施中の実験や研究室の運営に必要な最低限の人数のみが出勤し、あらたに実験を開始することは原則として禁止しており、研究活動への影響が指摘されている。

学内会議の実施や職員の出勤に関して定めるカテゴリー2では、レベル2においては感染拡大の防止策を可能な限りとったうえで、会議は「感染拡大の防止に最大限の配慮をしたうえで、対面会議を実施する場合には、オンライン参加を推奨する」としていたが、レベル3に引き上げ、「原則オンライン会議で実施する」こととなった。また、職員の出勤は、レベル2においては、職場での人の密集を防ぐため、必要な業務の見直しを行いつつ、可能ならば在宅勤務を推奨するとしていたが、レベル3においては、運営に必要な業務を絞ったうえで、在宅勤務と出勤を交代制で行うこととしている。なお、活動制限の期間中は、レベルによらず、公共交通機関を利用する職員は優先的に在宅勤務ができるよう配慮するとしている。

今回、レベル2からレベル3に引き上げられるにあたり、カテゴリー1の授業・課外活動については制限の度合いに変更はなく、原則としてオンラインで授業を行い、感染拡大の防止策が十分にとられた場合のみ対面での授業を行うとしている。この方針に基づき、大学は全学共通科目は前期すべての授業で対面形式を取らないと発表しており、専門科目もオンラインで実施する方向で調整している。課外活動に関しても3月31日付の発表から変わらず、すべての課外活動の自粛を要請し、やむを得ない場合を除いた部室の利用停止などを求めている。本紙の取材に対し、4月27日の時点で、「課外活動の自粛要請を解除する予定はない」と回答した。また「授業に先立っての解除も予定していない」と回答しており、解除は10月以降となる可能性もある。
なお、京大は4月27日時点では、活動制限レベルの更なる引き上げは予定していないという。

全国に緊急事態宣言も感染拡大続く


4月17日、日本政府は緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大すると発表し、すでに対象となっていた7都府県に加えて京都府など6道府県を「特定警戒都道府県」に指定した。4月21日には7都府県への宣言発令から2週間を迎えたが、依然として感染者数の大幅な減少には至っていない。

新型コロナウイルスは風邪の原因となるウイルスの一種で、発熱やのどの痛み、強いだるさなどの症状を引き起こす。重症化すると肺炎となり、死亡例も確認されている。感染から発症までの潜伏期間が長いうえに無症状者からも感染する特性があり、治療法の確立が追い付いていないことも相まって世界中で感染拡大が続いている。厚生労働省によると、4月30日時点で日本国内の感染者は1万4088人で、うち3466人がすでに退院しており、死者は415人となっている。

5月1日13時配信

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