【解説①】広場に関する話し合い 第1回意見交換会開催までの経緯(2020.04.16)

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京大吉田キャンパス西部構内にある広場の将来的な利用方法を巡り、これまでに2回、学生と理事らによる意見交換会が開催され、検討が進められている。ここでは、第1回意見交換会の開催に至る経緯をまとめる。(村)

話し合い発足から意見交換会開催まで


西部構内には、大学公認団体の部室(ボックス)や予約制の共用室を備えた課外活動棟(※1)のほか、演劇などが催される西部講堂(※2)、生協ショップルネ、体育館などがある。それらの南にある広場では、課外活動団体や工事業者の関係車両が停められているほか、屋外での演劇やライブなどが開催される。運営に関しては、使用者が集まって会議を開き、イベントでの使用を調整するほか、掃除や車両出入口の施錠を行う。

広場を巡っては、昨年6月に学内の監事監査に関する報告書(資料2)がまとめられ、「廃車置き場の感がある」と指摘されたほか、「有効に活用する必要がある」との見解が示された。これを受け、西部構内で課外活動を行う学生有志が、体育会、西連協(※3)、西団連(※4)という組織の垣根を越えて集まり、昨年10月、「広場に関する話し合い」を発足させた。これまでに14回にわたって会議が開かれた。4月16日時点では、出席者は各組織に加盟する一団体として、あるいは一個人として意見を交わすにとどまっており、各回の参加人数は10名前後となっている。今後、各組織や団体内での調整を行いながら、すべての全学公認団体に呼びかけて意見を集める方針だという。

学生の立場から広場の将来的な利用方法を検討するべく話し合いが進められ、学生は現状の課外活動施設がスペースや安全性などの面で不十分であるという認識を共有し、要望や意見を出し合ってきた。昨年12月には、大学に要望書を提出した。学内で議論が進んだ際に情報を開示することや、学生との意見交換の場を設けることなどを大学側に求めたところ、出席者名簿の提出、人数は10名まで、の2点を条件に意見交換会が開かれることになった。

西部の現状と各団体の要望


西部構内の課外活動施設を巡り、「広場に関する話し合い」では、スペースの確保と活動環境の整備が課題として挙げられている。課外活動棟に関しては、各団体の部室や倉庫として割り当てられている部屋に限りがあるため、複数の団体で倉庫の一部屋を分け合うなどして対応している。共用倉庫の調整は西団連の会議で行うが、各団体の要望すべてには応えられていない現状がある。こうした状況を受けて話し合いの参加者からは、新施設の建設の話が進んだ場合、スペースが少しでも余れば共用の部屋に充てたいとの意見が出ている。その他の要望としては、吹奏楽団が、200名を超える団員を抱えており練習場所や楽器を置くスペースが不足しているとして、新施設に防音設備を備えた活動部屋を求めている。

新施設としては、第2体育館の建設を求める声も上がっている。体育会によると、現状の体育館では、フロアの使用枠に空きがほとんどなく、希望する時間に使えないなど団体の活動に影響が出ているほか、トレーニングルームが狭く、団体での利用に適していないという。また、プールについて、屋外にあるため使用時期が限られることや設備が老朽化していることなどが課題となっている。

新施設の候補地として検討されている広場には、現状、自動車部が多くの車を停めている。これについて部の担当者は話し合いの中で、競技の性質として乗用のほかに部品を取るための車を必要とすると説明し、駐車スペースの維持を要望した。加えて、広場の水はけに問題があると指摘し、排水機構を整備するための一案としてアスファルトによる舗装を挙げた。

また、西連協は西部講堂の維持を要望している。伝統的構法が用いられているため構造的に安定しているとしたうえで、老朽化に伴う補修、補強の実施を希望している。加えて西連協の担当者は、大学側が講堂の耐震性に問題があると認識していることについて、大学は鉄筋コンクリートの建物と同じ基準の耐震診断を根拠にしていると指摘し、寺社仏閣などで実施される耐震診断を取り入れるよう大学に提案している。

このほか、新施設を検討するにあたり、西部講堂裏にある畑の維持や、自動車部以外の関係者が駐車するスペースの確保といった要望が挙げられている。今後、参加団体間の意見のすり合わせだけでなく、より広く学生の意見を募り、利害を調整していくことが課題となる。話し合いの方針として、途中から加わった団体の要望もすでに出ている提案と同等に検討することとしており、今後、現時点で話し合いに参加していない全学公認団体にも呼びかけ、意見の集約を目指すという。

【解説②】広場に関する話し合い 第1回意見交換会録 へつづく


【資料1】広場を巡る動向
2019年6月 監事監査報告
10月 第1回「広場に関する話し合い」 以降、計14回話し合いを開催
12月 学生が要望書を大学に提出し、意見交換会の開催が決まる
2020年1月17日 学生有志と理事らとの意見交換会
3月26日 理事ら西部構内視察、第2回意見交換会

【資料2】2019年度監事監査に関する報告書
7.3耐震化への取り組み
〇監事意見 西部構内の有効活用
耐震強度が十分でない西部講堂を使用し続けることは危険である。また、西部構内には走行不能な車両などが多数放置されており、さながら廃車置き場の感がある。法人化とともに国有財産を譲り受けた国立大学は、保有する財産を有効に活用する義務がある。学生総合支援センターや近代的な学生寮など大多数の学生のための施設は貧弱な状態にある。また国際化を進める上で外国人研究者のための宿舎も不十分であり、狭隘な吉田地区の土地を有効に活用する必要がある。PFI事業など多様な財源を利用して西部構内の土地を有効に活用することを期待する。

【用語解説】
※1課外活動棟
西部構内にある3階建て5棟からなる建物。大学公認団体のうち申請が認められた団体が部室(ボックス)として使用できる部屋があるほか、予約制の共用室、防音室などがある。

※2西部講堂
西部構内広場の奥に位置する厚生施設。ライブ、演劇、映画上映会など様々なイベントを開催しており、自治により管理されている。使用する学生団体の課外活動場所でもある。

※3西連協
正式名称は西部講堂連絡協議会。西部講堂を自主管理するための団体で、定例会議を通じて企画や方針の協議を行う。

※4西団連
正式名称は西部課外活動施設使用団体連絡協議会。各種会議を開催し、西部構内の課外活動施設について、共用スペースの管理を行う。4月16日現在、61団体が加盟している。

4月19日16時配信

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