吉田寮訴訟 自治会 棄却求め争う意向 第一回弁論に向け表明(2019.07.01)

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京大が吉田寮現棟の明け渡しを求めて寮生を提訴した問題で、6月24日、吉田寮自治会の代表らが会見を行い、請求の棄却を求めて争う意向を示した。寮自治会の代表は「吉田寮を未来に残すために闘う」と述べた。第1回口頭弁論は、7月4日、京都地裁で行われる。

6月24日、寮自治会の代表のほか、代理人の弁護士や教育学研究科の駒込武教授、アジア・アフリカ地域研究研究科の木村大治教授らが会見にのぞんだ。訴訟を前に寮自治会の代表は、「執行部からの圧力に屈して諦めることもできたが、吉田寮を未来に残すために闘うことを決めた」と述べ、請求の棄却を求める姿勢を示した。同時に、訴訟は学生にとって負担が大きいとし、一刻も早く訴訟を取り下げて交渉を再開するよう大学に改めて求めた。

吉田寮を巡っては、4月26日、京大が現棟の明け渡しを求める訴訟を京都地裁に提起した。相手方は寮生20名で、現棟での居住を続けていると京大が判断した学生だという。訴状の中で京大は、大学が建物を所有していることなどを理由に、大学側の裁量で寮生の退去を正当に求めることができると主張している。これについて寮生の代理人の弁護士は、詳細は法廷で述べるとしつつ、「大学にそのような裁量はなく、寮生に占有の権原が認められる」と述べ、今後、訴訟に向けて準備を進めていくとした。7月4日11時30分から、第1回口頭弁論が京都地裁で行われる。

総長「寮生信用ならない」

会見では駒込教授が、山極寿一総長と懇談する機会があったことを明かした。教員有志として4月24日に要求書と署名401筆を大学に提出し、吉田寮について話し合う場を設けるよう総長に求めたところ、総長がこれに応じ、5月24日、川添信介・学生担当理事と森田正信・総務担当理事の同席のもと、懇談が行われたという。ただし、▼教員有志側の参加者は5人以内▼時間は30分以内という条件付きだった。懇談の中で駒込教授が、新棟への転居を無条件で認めた上で寮生と話し合うよう提案したところ、山極総長は「吉田寮生は信用ならない」と述べたという。その後も大学としての対応について指摘を重ねたが、十分な説明は得られず予定の終了時間を迎えた。次回の懇談を設けるよう求めたところ、「大学の見解はホームページで示している」として拒否されたという。駒込教授は、今回の提訴など吉田寮を巡る大学の方針決定について、教授会では事後報告されるにとどまっていると明かした。また、「安全確保」以外に理由は示されず、執行部が寮生の自治を問題視していることが共有されていないとし、「教員の輪を広げ、執行部に訴訟の取り下げと寮生との交渉再開を訴えていきたい」と述べた。

続いて木村教授は、寮問題を扱う学生生活委員会第三小委員会の委員を担当していた経験を踏まえ、確約書に対する川添理事の態度を批判した。京大と吉田寮は、理事交代の折に確約書を締結しており、川添現理事の就任の際も、木村教授ら委員は自治会の提案した確約書の内容について大学内で議論を重ねたという。しかし、川添理事はその後、法的拘束力がないとして確約書に従わない意向を示した。木村教授は、「自分に都合の悪いものはなかったことにしてしまおうという態度だ」と批判した。確約書について川添理事は「長時間の団交により強引に結ばされてきた」との見解を昨年8月から示しているが、木村教授は、寮生との交渉を振り返り、「互いの立場を尊重しつつ妥協点を見出そうとする場だった」と指摘した。話し合いを拒否して提訴に踏み切った当局の対応を、「寮の自治を解体しようとしている」と批判した。

元寮生らが声明を提出

このほか、会見には、「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」の理事が出席した。同団体は、6月20日、寮生との対話を大学当局に求める声明を発表し、賛同者名簿と併せて提出した。昨年7月から連名を募っており、今回の提出日時点で943人の賛同が得られたという。また、6月28日には、元寮生ら有志が要求書を大学に提出し、訴訟の取り下げや団交確約体制の引き継ぎなどを大学に求めた。呼びかけ人には、在寮経験はないものの寮食堂でのイベント等を通して寮に関わってきた有志も含まれており、同日に開いた会見で、「たくさんの人が寮に注目していることを知ってほしい」と述べた。

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