書評 『ゼブラーマン』山田玲司氏インタビューによせて…(2008.04.16)

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今号2・3面に掲載されている山田玲司氏のインタビューでは、「非属」という言葉が繰り返し登場する。ヤンキー学校の授業を抜けて予備校へ通うとき、大学へ行かずに漫画のアシスタントに向かうとき、「まさに非属をやれてたんだよね」と周囲の「普通」のコースからずれた自分の経験を語るときのインタビューイは、文字になったものを見るだけでも懐かしそうであり、嬉しそうだ。

『ゼブラーマン』では、主人公・市川新市が、過去に放映された特撮ヒーロー「ゼブラーマン」を演じることで、事件を解決していく。前半では周囲の状況にねじけてしまっていたように見える新市だが、次第に「ゼブラーマン」が型にはまっていき、最後はすっかり本物のヒーローだ。皆には信頼されるし、セリフはかっこよくなって、漫画とはいえ出来すぎではないかと思われるほどだ。

ヒーローオタクが事件のなかで、自分を肯定し、他人からも肯定され、ヒーローとして自信を持って生きるというのは、作者の理想をひとつの形にしたものなのではないだろうか。途中の迷いは、おそらくシマウマの肌の色からとられていると思われる「白黒つける」というゼブラーマンの決め台詞に励まされる。最終局面ではすでに迷いはない。自信満々にはきだされる言葉は、おそらく以前の新市から見れば、「こんなこと言ってしまっても大丈夫なんだ」と思われるもののはずだ。すっかり「非属」の喜びを味わっているだろう。

そこにあるヒーローの言葉がどのようなものか、気になる人は直接読んでください。「空はなぜ青なのか」という問いに対する作者の答えもあります。(鮭)

《本紙に写真掲載》

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