本庶佑氏 ノーベル賞受賞 免疫療法の確立に貢献 (2018.10.16)

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ストックホルムのカロリンスカ研究所は10月1日、今年のノーベル医学生理学賞を高等研究院副院長・特別教授の本庶佑氏ら二人に授与すると発表した。がんの第4の治療法として台頭した免疫療法に繋がる発見が評価された。日本人によるノーベル医学生理学賞の受賞は、大隅良典・東京工業大学栄誉教授に続き5人目となる。

本庶氏は1992年、免疫細胞の1つであり、体内に侵入してきた異物を攻撃する役割を持つT細胞の表面に存在する「PD-1」と呼ばれるたんぱく質の同定に成功した。その後の研究では、多くのがん細胞に存在する「PD-L1」と呼ばれるたんぱく質が「PD-1」と結合することで、T細胞の働きが抑制されること突き止めた。これらの本庶氏の成果は、「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれるがん治療薬「オプジーボ」の開発につながった。オプジーボは血液に入ることでT細胞の表面にある「PD-1」と結合し、がん細胞と「PD-1」の結合が阻害される。これによりT細胞の働きが回復し、がん細胞を攻撃できるようになる。現在では、免疫療法は抗がん剤などの化学療法、手術療法、放射線療法に続く第4の治療法として注目されており、更なる研究開発が続けられている。

本庶氏は同日に京都大学で行われた記者会見で受賞の喜びをあらわにした。本庶氏はノーベル賞の受賞について、「大変名誉なこと、本当に喜ばしい」と述べた。受賞の発表は午後5時ごろ、学生らと論文の推敲中に連絡を受けたという。本庶氏自身は特別意識していなかったと会見上で語っているが、研究室内では多くのメンバーがノーベル賞の発表を意識していたという。また、自身の研究について本庶氏は、「物事を簡単に信じすぎないことが重要だ」と述べた。研究者を目指す際に必要なことを問われた際にも、「好奇心をもつこと、そして教科書に書かれたことを信じず、自分の目で見て納得するまであきらめないことが大切だ」と話した。

本庶氏は京大医学部を卒業後、カーネギー研究所などで研究員を経験。東大で助手を務め、阪大や京大では教授として活躍した。京大教授を退官した後は、静岡県立大学の理事長を歴任し、現在は、神戸医療産業都市機構理事長、および国際高等研究院の副院長を務めている。過去に、文化勲章、ロベルト・コッホ賞、朝日賞、京都賞などを受賞している。

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