「話せる図書館」活用して 人環図書館「環on」開室 米の大学図書館参考に(2008.04.16)

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4月7日、吉田南構内に図書室「環on」(わおん)が開室した。開室を計画した人間・環境学研究科総合人間学部図書館(人環図書館)では、多様な学習形態に応じる「話せる図書館」として、会話しながら学習できる場を提供するほか、研究室や既存の図書館と連携した企画の実施を目指している。

「環on」が開室した場所は、人環図書館本館の向かい側にある人間・環境学研究科棟1階の旧分室。利用率の低かった分室を改修し、3月に竣工した。室内は4エリアに分かれており、テーブルのある「多目的スペース」、カウンター席、ソファーの置かれた「くつろぎスペース」、10人程度で討論などを行うための「グループ学習室」(要予約)がある。いずれのエリアでも自由に会話できる。室内には電源と無線LANが設置されており、持ち込みのパソコンから学内のネットワークへ接続してデータベースや電子ジャーナルを利用することもできる。

室内には図書館資料は所蔵しておらず、借りてきた資料や電子資料をもとに勉強や討論をするための図書室となっている。室内には学生スタッフが常駐し、学術情報や図書館の利用に関する質問などを受け付ける。飲食は、ペットボトルのように蓋ができる飲料のみ持ち込み可。

「環on」の設置が構想されたのは昨年10月。利用者からグループ学習室の設置や館内への無線LAN敷設を求める声が寄せられていた。本館には学習室を作るスペースがなく、分室の利用者が少なかったことから、人環図書館では分室を新しい学習スペースとすることを決定、本館職員らのワーキンググループで計画を進めた。

本館職員によると、このような会話できる図書館を計画した前提には、学習の形態が個人からグループで行うものになったことがある。学術資料として電子媒体の利用が増えたことも大きな要因だ。京都大学でも学術成果を公開する京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)が06年から始まっている。こうした電子媒体の積極的利用のためにも、これまでの図書館とは異なる場所が必要となった。アメリカの大学図書館で近年設置されているラーニング・コモンズと呼ばれる学習スペースなどを参考に、学習室やパソコン演習室よりもオープンな場所を計画した。名称は人間・環境学研究科の「環」を使い、「人と人とがつながり、環をなし、新しい活動が生まれること」を期待してワーキンググループで考案した。

本館では、環onを勉強する場所としての役割のほか、学生と教員との交流の場、情報発信の場として運営していく予定。講義後に教員と話す場所に使ってもらうほか、特定の研究分野の書籍を本館で特集し、教員らをまじえた交流会を環onで行ったり、室内でパネル展示を行うなどのアイデアもある。図書館の利用講習会や、人間・環境学研究科が毎年行う「人環フォーラム」の実施にも活用したいという。本館職員は「研究科の分野様々なので、それをつなぐ役割ができたら」と話す。

「環on」開館時間:月曜日から金曜日の9時から17時まで

《本紙に写真掲載》

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