京大病院 心臓手術で死亡事故 カテーテルで心臓を損傷(2019.01.16)

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京都大学医学部附属病院は昨年11月26日の会見で、60代患者の心臓手術において心臓を損傷したことにより患者が死亡する医療事故があったことを発表した。手術中に意図せず心臓に縫合された肺動脈カテーテルが引き抜かれたことで心臓を損傷したという。

京大病院によると、事故は昨年の6月に発生した。患者は大動脈弁狭窄症(大動脈の弁の動きが悪くなり、全身に血液を送り出しにくくなる病気)であり、弁を人工弁に置き換える手術を施されていた。

肺動脈カテーテルとは、心臓の状態を確認するセンサーが先端についた直径3ミリの管である。手術前に使用が開始され、手術後も容態が安定するまで使用される。今回の手術でも施術開始前に首からカテーテルを挿入した後に人工心肺をつなぎ、弁を置換するという手順が踏まれた。人工弁への置換終了後にカテーテルを移動させた際、体内での多量の出血を確認。開胸したところ心臓が損傷していたという。直ちに損傷部の修復が施されたが、その間に脳へ送られる血液量が低下したことにより低酸素脳症が引き起こされた。術後患者は意識障害から回復することなく、手術の4カ月後に亡くなった。

京大病院は事故発生後に外部委員を含む調査委員会を設置した。調査委は調査結果の中で、手術で使用された管が心臓に挿入および抜去されるいずれかの過程で、意図せず肺動脈カテーテルの心臓への縫込みが発生したと推定している。一方で、縫込みに気付くことは難しく、心臓損傷を確実に回避することは困難であったと説明し、肺動脈カテーテルの位置異常が認められた場合への対応ルールを設定する必要があるとした。

京大病院は今回の事故を受けて「本事故の調査を今後の医療安全の向上につなげるために、心臓手術時の肺動脈カテーテル使用に関するガイドラインの作成等に尽力する」という見解を示した。また、稲垣暢哉病院長は「心臓手術を安全に行うための肺動脈カテーテルの使用に関するルールに不十分な点があり、患者さんがお亡くなりになられたことを大変重く受け止めています。患者さんのご家族に深くお詫び申し上げます」と述べた。

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