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ゼニゴケの全ゲノム解明 陸上植物の共通機構解明へ

2017.10.16

5日、京都大学生命科学研究所の河内孝之教授らの研究グループは、陸上植物の祖先に近い特徴を持つ苔類ゼニゴケの遺伝情報の解明に成功したと発表した。これにより、ゼニゴケが植物に基本的な遺伝子を持ち、遺伝子の重複が少ないことが明らかになった。今後、ゼニゴケをモデル植物として利用し、植物に共通する仕組みの解明が期待される。
ゲノム解読は08年に開始され、113名が参加。遺伝情報の解明により、ゼニゴケは約2万個の遺伝子をもつことが明らかになった。また、植物では初めて染色体の構造解明に成功した。
陸上植物は5億年ほど前に水中から陸上に進出。コケ植物は陸上植物共通の機構を持つことが予想され、研究に用いられるモデル植物としての利用が期待されており、遺伝情報の解明が待たれていた。

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