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iPS研第3研究棟が完成 細胞作製態勢の強化へ

2017.06.01

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は5月22日、新設された第3研究棟を公開し、記念の竣工式を開いた。竣工式には山中伸弥所長や門川大作京都市長、山極寿一総長らが出席した。

第3研究棟は今年2月に完成し、鉄筋コンクリート造りで、地上5階、地下2階、延床面積7673・5平方㍍。西側に位置する本館とは渡り廊下でつながっている。総工費は35億円で、地下1・2階に動物実験施設、地上1・2階に細胞調製施設(FiT)、3~5階にオープンラボや培養室を備える。FiTは本館にすでに6室あるが、今回新たに8室設けられ計14室となり、iPS細胞をあらかじめ作製し保存しておく「iPS細胞ストックプロジェクト」の強化が図られる。一部の設備はすでに使用が始まっており、FiTは今後試験などを経て来年から本格的に稼働するという。

山中所長は、「iPS細胞の医療応用、再生医療を強力に進めていき、20年後、30年後につながるような新たな基礎研究を開始していきたい」と語った。

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