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桂に図書館新設へ 19年度中の開館目指す

2017.05.01

京都大学は、工学研究科のある桂キャンパスに新たに図書館を建設することを決定した。2019年度中の開館を目指す。

新築される図書館は、鉄筋コンクリート造で、地上3階、地下1階、延べ面積約4470平方㍍。桂キャンパスBクラスターにある船井交流センターの北側に建設される。蔵書数は現時点で約84万冊を予定しており、吉田キャンパスの各図書館・図書室や、桂キャンパスの各学科の図書室にある理工系の書籍を集約するという。具体的にどの書籍を新設の図書館に移すかについては、現在検討中である。

桂キャンパスの図書館建設計画は、2000年に決定した桂キャンパス移転計画の段階ですでに構想されており、京大は文部科学省の国立大学向けの施設整備予算として2002年度から概算要求を出していた。長らく文科省への要求は通っていなかったが、2017年度の概算要求で認可され、建設が決定した。現在は図書館の設計が進められており、今後は11月頃までに設計を完了、建設工事を開始させ、2019年4月末に完成を予定している。開館は2019年度中を目指す。

桂キャンパスの図書館をめぐっては、匿名の個人の寄付をもとに建設することを2005年6月に京大が発表していた。それに伴い、附属図書館地下にあるバックナンバーセンター(BNC)の自然科学系雑誌の一部を桂の図書館に移管する計画を立てていたが、2006年11月に寄付者の意向を踏まえて建設を無期延期にし、移管計画を白紙に戻した。現在BNCの移管については、再度検討しているという。