吉田寮に募集停止要請 寮は募集を継続(2017.02.16)

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2月6日、大学当局は吉田寮自治会に対して2017年度春季の入寮募集停止を要請する通知を出し、7日に大学公式サイト上で通知を公表した。吉田寮自治会は9日に声明を発表し、これに抗議した。現在話し合いは行われておらず、現棟の老朽化対策は放置されたままだ。

当局は、吉田寮の現棟が老朽化により耐震性を著しく欠くとして、吉田寮の新規入寮者の募集の停止、および寮生の退寮に伴う欠員補充の停止を要請した。通知書においては、寮生の安全確保を図るため、現棟に居住する寮生に2015年4月に竣工した新棟に順次転居するよう求めている。それに対し吉田寮自治会は、入寮募集停止は老朽化の根本的解決にはなりえず、また経済状況等を鑑みない一方的な募集停止は入寮希望者の学生生活を阻むとして、京都市条例適用案(=解説)に基づき現棟の構造を可能な限り残し、そのうえで寮生が居住したまま補修することを提案している。しかし、これに対する当局の返答はない。この補修案は、入寮募集停止が要請される以前より自治会により掲示されてきたが、当局はそれを無視するかたちで募集停止を要請してきた。自治会はより具体的な補修案を今後提示する予定だという。

吉田寮の老朽化対策をめぐっては、2015年7月、寮自治会と杉万俊夫学生担当理事・副学長(当時)との間で、団体交渉の形で今後の寮のあり方を検討することが確約された。しかし後任の川添理事が就任すると、当局は「団交形式でない、各々が名前を名乗る少人数の話し合い」を提案した。今後の交渉方法を議論する場として、学生生活委員会第三小委員会との間で、参加者を限定しない形での話し合いが昨年7月までは約2カ月に1度開かれていたが、当局は対応を保留するとして、7月以降現在に至るまで開かれていない。

春季入寮選考は、通常通り3月10日より開始される。今回と同様の通知は2015年の秋季募集、2016年の春季、秋季募集の前にも出されたが、その際にも寮自治会はまず補修案の協議を進めるべきだとして、通常通り入寮者を募集した。

本件に関する抗議声明の原文は、吉田寮公式サイトで閲覧できる。

【京都市条例適用案】
「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」を適用した案。景観的、文化的に特に重要なものとして位置付けられた建築物について、建築物の安全性等の維持向上を図ることにより建築基準法の適用を除外することで、歴史都市・京都の景観を損なわないよう配慮する。吉田寮現棟に、建築基準法のいくつかの制限を適用除外しつつ、柔軟な補修を行い、吉田寮現棟の構造・意匠を可能な限り残したまま耐震性を向上させることを目的としている。

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