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大学構内から撤去求める クスノキ前立て看板に告示

2016.12.16

11月18日大学当局は、学生有志が作成したクスノキ周辺の巨大立て看板を撤去するよう求める告示第8号を出した。学生担当理事・副学長の川添信介氏は本紙の取材に対し、告示を出した理由を「大看板に対する本学の考えを、設置者を含め本学学生・教職員等に対して明らかにするため」と回答した。

告示ではクスノキ周辺が無断占有され、当事者への撤去通告が無視されているとし、「直ちに看板を京都大学構内から撤去するよう求める」と書かれた。11月18日までに当局は同様の通告を5度出していた。これに対し、看板を設置した「『サル化』する京都大学を憂うゴリラ有志の会」と「中世の大学の良さを取り戻したいスコラ哲学者の会」は声明を出し、クスノキ前をステージとして使う11月祭に際して看板を移動させたという事例から占有ではないことを示し、通告に対しては反論文を出して撤去要請の根拠を求めてきたにもかかわらず、当局は応じていないことを明らかにした。

告示ではさらに、看板設置者や関係者に「法的対処を含め厳正に対処する」とも記されている。「法的対処」の具体的な内容について川添理事は、「今後要請に応じない場合の方策の一つとして言及しているものであり、答えることができない」と説明した。

現在の立て看板は、10月2日に2団体が設置したものの翌3日に職員に事前連絡なく撤去・破壊されたため、31日に再建された。職員の看板破壊行為に関しては、2団体の代理人酒田芳人弁護士が撤去・破壊の謝罪や作成費用の弁償などを求める通知書を10月13日付で出しているが、当局は対応をしていない。