企画

はじめての競馬

2016.12.01

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パチンコ、麻雀、競馬に競艇……ギャンブルには合法、非合法含めて様々ある。その中でも競馬は近年になって売り上げも入場者も増やしてきている。京都にも競馬場は存在し、多くの有名レースが行われる。今回はその中のひとつ、「マイルチャンピオンシップ」が行われた11月22日に競馬を初体験してきた様子を紹介する。 (奥)

入場まで

出町柳駅から特急に乗り、丹波橋で準急に乗り換える。この時点で車内には競馬新聞とペンを握りしめる人々が多くなる。淀駅で下車して北へ向かってすぐが京都競馬場だ。入場料は200円で、一枚125円のハチャメチャにお得な回数券もある。買わなかった。競馬場の北側にはレース前の馬を見ることができるパドックがある。パドックでは単に馬を眺めることの他に、馬の様子からレースに必要な情報を得ることができる。落ち着いているか、筋肉の付き具合、頭が下がっていないか、見るべき箇所はたくさんあるが、初心者はなんとなく速そう、ぐらいの感覚で十分だろう。パドックの南側にはメインのコースがある。1周およそ2㌔㍍の芝コースと1・6㌔㍍ほどのダート(ようするに土)コースは、始めて見ると圧倒される。

ガラが悪い

競馬場の雰囲気だが、なかなかに悪いと言わざるをえない。禁止であるはずの場所取りは横行し、負けて気が立っている人々が大勢いる。レース後に地面に投げ捨てられた馬券なんてお約束の光景もザラだ。当日のメインレースとなった「マイルチャンピオンシップ」でも、一着の馬が後続の馬の進路を妨害したとして審議入り。結局着順は変わらなかったが、表彰式では騎手への罵声も聞こえ、場内は不穏な雰囲気に包まれた。
とはいっても、全体をみればサッカー等のスポーツ観戦と大差無い。様々な食べ物の屋台が立ち並び、お祭りのような気分が味わえる。

馬券を買おう

馬券の買い方だが、マークシートに記入する形式となる。マークシートは券売機に通せば自動で読み取られ、正しく記入できて入ればそのまま発券され、間違っているとタッチパネルで修正を求められる。何かあっても券売機のすぐ隣に控えている従業員が教えてくれるので問題ない。

馬券は全部で8種類ある。大きく分けると1通りしか当たりの組合せがないものと、複数の組合せが当たりになりうるものがある。前者は単勝・馬単、三連単で、後者は複勝、枠連、馬連、ワイド、三連複である。単勝は1着の馬を、馬単は1、2着の馬を、三連単は1,2,3着の馬を順番どおりに的中させなくてはならず、三連単ともなると払い戻し率が100倍を越える、いわゆる「万馬券」がぽんぽん出る。複勝は3着以内に入る馬を予想するもので、確率が高い分配当も最も低くなる。枠連、馬連は1着、2着に来る馬(枠連は出走する馬が順番に2頭ずつ割り振られている枠)を当てるもので、順番は関係ない。三連複は1、2、3着に来る馬を順不同で当てるものである。ワイドは1~3着に入る2頭を予想するもので、これも順番を気にする必要は無い。私が購入したのは馬連の馬券で、一番人気の②番『サトノアラジン』を軸に人気馬ばかりで構成されたものと、二番人気かつ騎手が今年めちゃくちゃ勝っているルメールである⑧番『イスラボニータ』を軸にしたものだ。どの馬券が当たっても原資が回収できるように賭け金を調節した。

大迫力のレース

メインレースがいよいよスタートする頃になると、どこからとも無く大量の人が押し寄せ、身動きが取れないほどになった。注目度も高く、スクリーンで流れる動画など、演出も一際力が入っている。最後の直線では観客からも旗手や馬への檄が飛び、1・2・3着が団子状態でゴールに飛び込むと、電光掲示板に着順が表示されるのを今か今かと待つ。勝ったのは三番人気だった⑯番『ミッキーアイル』。レース序盤から前に飛び出すと、結局そのまま1着でゴールした。進路妨害で一時審議が入るものの、着順は変わらなかった。2着は⑧番『イスラボニータ』つまり、⑧番と⑯番の組み合わせで予想的中、倍率は15・9倍で1590円の払い戻し。1000円賭けたのでプラス590円だ。そこそこ高配当だったものの、リスクを減らす戦略のため、多くは稼げなかった。このほか別のレースでも当て、全部で1200円ほど儲けた。行き返りの電車賃と昼食代は稼げたことになる。これが俗に言う「ビギナーズラック」という奴だろう。

京都競馬場は京大からも近い。入場料の200円と、100円の馬券で気軽に楽しめるので、興味があればとりあえず一度足を運んでみるのも良いだろう。

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