文化

京都ハリストス正教会 初公開 和洋折衷の大聖堂

2016.11.16

公益財団法人京都古文化保存協会による「京都非公開文化財特別公開」が10月28日から実施され、「京都ハリストス正教会 生神女福音大聖堂」(京都市・中京区)が初めて一般公開された。普段は寺社の参加が多いなか、キリスト教文化財が公開されたのは今回が初めてだ。

聖堂は1903年に完成。日本に現存するうちで最古のビザンティン建築である。京都府庁舎旧本館など京都を中心に多くの建築を手がけた松室重光が設計し、聖堂としては珍しく木造が採用されているなど和風の建築表現を盛り込んでいる。入り口正面の壁には、聖人や聖書内の出来事などを描いた「イコン」が30枚ほど飾られ、ドーム型の高い天井には、壮麗なシャンデリアが吊るされている。壁面にはめ込まれたステンドグラスから差し込む日差しが、イコンを神秘的な光で照らしていた。(遑)