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100年の歴史を背負って 京都大学交響楽団定期演奏会

2016.07.16

今年で創立100周年を迎える京都大学交響楽団が、6月27日から7月1日にかけて京都・兵庫・東京の3会場で第199回定期演奏会を開催した。
 
演奏会には客演指揮者として過去に同オケのコンサートで4度指揮を勤めている円光寺雅彦氏をむかえ、ブラームス交響曲第1番など3曲を各会場で披露した。会場には多くの観客が詰め掛け、多様な楽器が織りなすハーモニーに大きな拍手が沸き起こった。
 
今回の定期演奏会では創立100周年記念特別公演として様々な記念事業も行われた。会場では「京大オケのタテとヨコ」と題して創立からの100年を振り返るパネルが展示され、休憩時間や演奏会終了後には多くの人が足を止めて見物していた。また、制作している京都大学交響楽団の100年史やCDの予約も受け付けていた。今後はOBやOGを混ぜた合同オーケストラの編成なども企画しているという。第199回演奏会の責任者・中川さんは、1月17日から開催される200回目の定期演奏会に向けて「一人ひとりが妥協なく力を発揮する京大オケらしい演奏で、100年の歴史を感じさせることが出来ればと思います」と抱負を語った。
 
京都大学交響楽団は、京大生を中心に構成されており、メンバーは200人ほど。1916年に創立して以来、関西交響楽団(現・大阪フィルハーモニー交響楽団)創始者である朝比奈隆氏を輩出し、一時は「京都フィルハーモニーオーケストラ」というプロオーケストラに転身するなど、歴史あるオーケストラである。2度の火災で楽器や楽譜、練習場所を失うという苦難を乗り越え、今年で結成100周年を迎えた。現在は年2回の定期演奏会を始め、他大学との合同演奏会や日本各地への演奏旅行など、さまざまな音楽活動を行っている。