ニュース

COGOO利用中止に 再開の見通し立たず

2015.11.16

昨年10月から京都大学に導入されているシェアサイクルサービス「COGOO」が10月にサービスを停止した。機器の不具合が原因。京都大学は復旧し次第サービスを再開する予定だが、具体的な見通しは立っていない。

担当者によれば、COGOOはリレーションズ株式会社が提供する大学向けのシェアサイクルサービスで、京都大学をはじめとする各地の国立大学で導入されている。京都大学では2731人が登録し、延べ約2万回利用されている。夏季休暇中は自転車のメンテナンスのためサービスを一時停止していたが、その中で機器の不具合が発生していることが判明した。そのため、サービスを再開せず、システムと機器を全面的に改修する運びとなった。現在キャンパス内にあるすべての自転車はリレーションズ株式会社によって撤去されている。京都大学は機器の復旧が終わり次第サービスを再開するとしているが、具体的な予定については分かっていない。

また、返却処理が行われず行方不明になる自転車も多い。9月にはCOGOOの利用を吉田キャンパス周辺に限定する通知を出したが、GPSなど位置を特定する機器が搭載されていないこともあり、何ら実効性が無かった。大学は、基本的に利用者の良心に則ったサービスであることから、返却処理を行わない利用者への罰則等は趣旨に反するという立場である。しかし、自転車を私物化したり、何日も返却が行われなかったりする場合には、サービスの継続が困難になるため、自転車の持ち主であるリレーションズ株式会社が法的な措置を取る可能性もあるという。

COGOOは京都大学が取り組むキャンパス内の自転車対策の一環であり、放置自転車含めキャンパス内の自転車の絶対数を減少させることを目的に導入された。しかし、現在の自転車数、運用などを考えるとまだまだ十分にサービスが提供できているとは言えず、COGOOが自転車数削減に寄与したかどうかはまだ判断できないとしている。一方で、利用者からはサービスの継続を望む声が寄せられていることから、今後はそういった利用者の声も取り入れながらサービスの向上に努めると話した。