吉田寮 公開質問状を提示 当局の通知を批判(2015.09.16)

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吉田寮自治会は8月4日、山極総長に公開質問状を提示した。大学当局が吉田寮に対し入寮募集停止を文書で通知するとともに大学公式サイトに掲載したことを受けたもの。大学当局は、8月17日に回答を吉田寮自治会に送付するとともに大学公式サイトに掲載した。今回の通知の正当性や今後の団体交渉の可能性について論争は続いている。

吉田寮自治会は、8月4日大学当局に対し公開質問状を提示し、寮の公式サイト上で公開した。公開質問状では質問に先立ち入寮選考権は寮自治会が有していることが確認され、入寮募集停止は寮生の生命・財産を守るための処置として不適切であると当局の行動が批判された。質問で寮自治会は、当局の通知が確約に反していると追及。通知の大学公式サイト掲載の撤回や団体交渉の開催といった今後の取り組みについて当局の姿勢を問いただした。

寮公式サイト上には、公開質問状に加え、同日に当局の募集停止措置を要請する文書通告と大学公式サイトへの掲載に対する抗議声明文も掲載された。この声明文では、(1)寮自治会は、当局の通告を決して受け入れられない、(2)当局は文書通告の大学公式サイトでの掲載を撤回すべきである、(3)当局は文書通告を取り下げ、団体交渉に応じるべきであることが主張されている。

8月17日、大学当局は質問状に対する回答を吉田寮自治会に送付して大学公式サイトで公開した。これに対し、当局からの回答を十分なものではないとする寮自治会は、9月10日に声明を出した。

回答において当局は、入寮募集停止を要請した理由として新たに「現棟を居住者のいない状態にして部分解体を含む詳細な調査を行」う必要性があることを挙げた。寮自治会は、現棟補修に向けた追加調査や工事の必要性を認めつつも、吉田寮の福利厚生機能を損わない方法を検討すべきだと声明した。また、2006年の耐震調査では部屋割りを工夫することで募集を停止せずに寮の一部を開放したことを事例に挙げ、入寮募集を停止する必要性についても異論を唱えた。

また、当局の回答では、新たに学生側・大学側双方5人程度による円卓会議が提案された。一方寮自治会は、あらゆる当事者が参加できる公開の場で議論は行われるべきであることを声明で主張。当局側の提案した円卓会議に関しては、あらゆる当事者が参加できる公開の場での議論を保証できるか疑問を呈し、あくまで早期の団体交渉が着実な手段だとしている。寮自治会は9月10日付の声明とともに出した公開質問状でこの「円卓会議」について追及した。9月16日現在、この質問に対する当局の回答はまだ出されていない。

7月28日、大学当局は吉田寮自治会に対し秋季入寮募集停止を要請する通知を出し、翌29日には大学公式サイトで公表した。これに対し吉田寮生らは29日午後に大学当局への抗議を始め、杉万俊夫理事との団体交渉で確約を結んだ。確約では、通知が吉田寮との確約に違反すること、理事・副学長会議で確約に基づいて文書を撤回しその旨を周知するよう尽力すること、山極総長を交えての団体交渉を設定することが合意された。30日には、確約に基づき臨時の理事・副学長会議が開かれたものの通知は撤回されなかった。会議後再び団体交渉が開かれ、今回の通知は撤回可能な提案であること、文書撤回に向け引き続き団体交渉することが確約として結ばれていた。

今回の通知をめぐっては、通知の正当性について当局と寮自治会の見解が大きく食い違う。寮自治会は7月28日付通知について、過去の確約に違反していると強調。通知は、合意形成プロセスを軽視したものであり吉田寮が廃寮になるというデマにつながったとし、撤回を繰り返し要求している。一方当局は、通知はあくまで要請であり確約には違反しないとする。

寮自治会と当局の団体交渉について見通しは立っていない。寮自治会は、現棟の老朽化対策のためには団体交渉を行って議論する必要があるものの3月9日以降団体交渉は開かれておらず、この現状は確約の項目9・11(補足)に明らかに反していると主張している。当局は、「なるべく早期に自治会との間で話し合いを行いたい」としてはいるものの具体的な言及はしていない。

なお、公開質問状と抗議声明文、回答に対する声明、過去の確約の全文は吉田寮公式サイト(https://sites.google.com/site/yoshidadormitory/)に掲載されている。当局の回答は京大公式サイトのNewsコーナーから見ることができる。(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/events_news/office/kyoiku-suishin-gakusei-shien/kosei/news/2015/150817_1.html

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