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iPS論文ウェブ公開 学術情報レポジトリ

2008.03.16

京都大学で作成された雑誌掲載論文や学会発表資料などを電子的(PDF形式など)に保存・蓄積し、Web上で無料公開する事業「京都大学学術情報リポジトリ」で、山中伸弥教授らの研究グループによるヒトiPS細胞樹立の論文が公開された。この論文は昨年11月、米科学誌「Cell」に掲載され、世界的に話題を呼んだものである。

通常、学術論文は掲載雑誌の出版社に著作権が移るが、大手科学誌出版社の場合、著者が出版社に提出した段階の原稿(著者原稿)については、著者自身のホームページや、特定のWebサイトで公開することができるとしている。レイアウトは掲載時とは異なるが、論文の内容は同一のもの。今回、リポジトリ事業を担当する附属図書館電子情報掛から山中教授に話をしたところ、快諾してくれたため公開が実現したという。   

現在、山中教授のヒトiPS細胞樹立の論文を無料で読めるWebサイトは他にないため、公開開始(2月22日)から一週間で700件を超えるアクセスがあったとのことである。電子情報掛では、京都大学が世界に誇ることのできる画期的な論文なので、さらに多くの人にアクセスしてもらいたいと話している。

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