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生協所属? 京大理容室 ベテランの鋏が光る

2014.12.01

本部構内、生協本部の隣にある「京大理容室」をご存じだろうか。奥まった場所にあって目立たないため、知る人は少ないに違いない。ご存じの方は、1600円でカットできる割安の福利厚生施設として、生協の一部だと考える人も多いだろう。ところが生協HPには記載されているが、生協所属ではないという。少し不思議な「京大理容室」。その謎を解き明かすため、散髪がてら訪れてみた。

迎えてくれたのは、眼鏡をかけた初老の店主、羽方敬視(はかた・けいし)さん。この店はもともと、今の生協ショップや旅行センターがある時計台地下にあり、理容室のほかにも薬屋や眼鏡屋さんなどが入っていたという。さらに、古くは生協参入以前に営業を開始していたとのこと。2000年に行われた時計台工事により地下の店舗は全て2年間移転することになる。理容室の移転先が今の生協本部の隣で、当時はクリーニング屋が店を構えていた。理髪椅子や鏡などすでに洗髪設備を備えた後には、店舗移動が難しかったので工事終了後も残ることに。そのまま現在に至るという。

羽方さんがこの店で勤めはじめて来年で22年。現在は一人で切り盛りしている。お客さんは京大の学生、教職員が中心で、京大構内で働く人も時たま訪れるという。「みんな人がいいです。落ち着いて仕事をさせてもらっています」と語る。

髪を切っているときは、非常に寡黙。記者は世間話が苦手なので、むしろ好ましく感じられるが、理髪店ではいつも話に花を咲かせる人たちには物足りないかもしれない。しかし、それも「仕事に集中するため」ということなので丁寧な散髪を期待できるだろう。

料金は、8%増税後も据え置きで、カット1600円から。営業時間は、平日9時から18時まで、土曜日9時から15時まで。日曜日、祝祭日は休み。(千)