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家宅捜索に熊野寮が声明 警察・マスメディアの不当性訴え

2014.12.01

京都大学熊野寮自治会は、11月13日の警視庁による家宅捜査を受けて、11月21日付けで声明文を発表した。当日の捜査における警察やマスメディアの不当な行為に対して抗議するとともに、マスメディアによる不適切な報道に対して一般人や入寮希望者に正しい認識の共有を促すことを目的としている。

声明文は、大きく3つに分かれており、(1)熊野寮は福利厚生施設として尽力してきた、(2)強制捜索の不当性、(3)マスメディアの不当性、を主張している。

はじめに、「多数のマスメディアによりあたかも熊野寮が危険で反社会的な場所であるかのような報道がなされてい」ることを受けて、(1)では、熊野寮が実際はどのような場所で、何を行ってきたかを主張する。熊野寮は「あらゆる学生が大学に通えるようにすることを目的とした、京都大学の福利厚生施設」であり、それを守ってきたのは「学生の自治により運営を行う自治寮」としての在り方だとする。そのため、今後も「自治運営に励む」としている。

次に、(2)では、警視庁による強制捜索に「いくつもの不当な点があった」としながら、捜索の根拠となった寮生2名の逮捕の件をはじめとして、寮全体として不当であるとの一致がとれなかったため、その内容に関しては「自治会としての詳細な見解がまとまり次第しっかりと説明していきたい」と詳述しなかった。

続く(3)では、マスメディアの不当性について、寮敷地内に無断で侵入したこと、無断撮影やモザイクなしの報道により肖像権を侵害したこと、そして事実と異なる報道がなされたことを主張した。特に、マスクなどで顔を覆ったことに関しては、「警察やマスメディアから不当に肖像権を侵害されない為」とした。

最後に、熊野寮はくまのまつりや熊野寮祭などを通して「開かれた寮を目指して」きたとして、入寮を検討する人への歓迎の意を示し、一般の人々に理解や支援を求めている。

声明文全文は熊野寮の公式HPに掲載されている。URL:http://kumano-ryo.jimdo.com/

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