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国際人材総合教育棟 語学教育の特化施設に TOEFL iBT受験設備も

2014.09.16

5月上旬に工事が始まった吉田南構内の国際人材総合教育棟(以下、教育棟)の詳細な図面が、吉田南共通事務部への取材で明らかになった。地下にはTOEFL iBTを受験できる設備が整うなど、英語を中心とする語学教育に特化した施設となる。

図面によれば、教育棟は地上4階、地下1階建て。国際高等教育院に今年4月設置された国際学術言語教育センター(通称i‐ARRC)の活動拠点となり、学生の授業外での語学学習を支援する。

地下1階にはTOEFL iBTが受験できる部屋が用意される。吉田南構内共通事務部の担当者によると、iBTの試験にはスピーキングなどを行うための専用のパソコン設備が必要で、これまでは外部での受験に頼ってきたという。そのため待ち時間が多くスムーズに受験できなかったため、京大内で試験ができるように基準を満たした部屋を作ることにした。一度に約70人が受験でき、受験日以外はパソコンが自由に使える部屋になるという。

1階は外国人教員への相談窓口が設置され、希望した学生の学習相談を受け付ける。2階には「チームラーニング」や「カンバセーションルーム」といった部屋を設け、相談内容に応じた指導を行うことができる。同階には学内では唯一となる、自主的にスピーキングの練習ができる個室も置かれる。

3階には250人を収容できる部屋が2室入る。吉田南構内全体の講義室不足を考慮したもので、語学に関係するもの以外にも履修人数が多い全学共通科目の授業で用いられるという。最上階にはi‐ARRC所属教員の研究室や会議室が置かれる予定だ。

後期は相談窓口を試行

教育棟は10月に着工し、完成は来年10月ごろの見込み。施設の建設に先立ち、学生の英語学習に関する相談窓口を先行的に実施していく予定で、今年度の後期から吉田南総合館北棟2階のCALL Learning Spaceに窓口を設ける。具体的な開始時期は決まっていないが、今年10月から採用する教員を加えたi‐ARRCの教員数名が、昼休みなどの時間を使い学生の相談に応じる。また、i‐ARRCで開発している教材についても完成次第、学習相談を受け付ける際に紹介していくという。

なお、4月に行なっていた教員の公募は、後期からの採用ということもあり、条件に合う人が十分に集まらなかった。そのため、今年10月からと来年4月からそれぞれ一人ずつの採用にとどまったという。施設の利用が始まる2015年4月までに残り3名程度を公募する。