京大・阪神二軍交流戦 京大田中 三回以降、自責点0(2014.09.16)

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京大野球部は8月23日、阪神タイガース二軍と交流戦を行った。先発の田中英祐投手は立ち上がりを打ち込まれ、二回までに5点を失ったが、三回以降は立ち直り1失点に抑えた。結果は0―6の完敗だったが、京大は秋季リーグ戦に向けて、プロとの対戦という貴重な実戦経験を得た。(B)

七回6失点もアマ離れした修正能力


京大の賽馨(たからかおる)監督と阪神側の話し合いにより企画されたという交流戦。昨年はスケジュールが合わなかったが、田中の学部最終年である今年は実現した。

阪神二軍の本拠地、鳴尾浜球場で行われた試合には、スタンドを埋め尽くすほどの観客が詰めかけた。大手スポーツ紙記者やプロ球団のスカウトの姿もあった。

普段とは違う雰囲気を感じながらマウンドにあがったという田中。「ストレートの走りがよく、どのくらい押せるか試したかった」という序盤は、直球を中心に投球を組み立てた。

しかし一・二回、その直球を狙われ失点する。一回、二死から阪神3番・緒方をフォアボールで歩かせると盗塁を決められる。ランナー二塁で迎えた次の打者への三球目に選んだのはストレート。阪神4番・西田が打ち返した打球はレフトフェンス際への二塁打となり、先制点を許した。さらに二回、先頭打者をヒットで出すと一死後、4連続安打にバッテリーミスも絡み4失点。序盤で5点を失う苦しい立ち上がりとなった。

田中自身も単調になっていたと振り返る、一・二回の投球。確かに最速148キロを計測したストレートには球威があり、先制打の西田も、一回に打ったボールについて「直球に力があり、差し込まれた」と語った。だが、プロ選手は低めのボール球に手を出さず、球威のあるボールでも甘いコースに来ればヒットにしてくる。田中はいきなり、普段対戦する大学生との違いを見せつけられる形となった。

しかし、京大のエースはここから修正能力の高さを見せる。まず変化球の割合を増やし、直球で押すスタイルから、ストレートと変化球のコンビネーションで打ち取る投球へと転換した。さらにストレートの球速を抑え、代わりに制球を重視するように。捕手と相談したうえでの選択だったという投球スタイルの変更だったが、この切り替えが功を奏する。

三回にこの試合初めての無失点イニングを作ると、四回を三者凡退に切って取る。五回にフィルダースチョイスで1点を失うものの、六・七回はゼロに抑え、マウンドを二番手に譲った。終わってみれば四回以降ノーヒット、6奪三振という投球。投手としての意地を見せた。

後半から打たせて取ることを心がけたことで力みが無くなり、腕の振りが良くなった。腕の振りが良くなると、バッターはストレートに近い軌道で来るボールに手が出やすくなる。この結果、フォークやスライダーで打ち取れるようになった。七回にフォークで空振り三振を喫した西田は、「腕の振りが良く、出したバットが止まらなかった」と振り返った。田中の魅力といえば、最速149キロのストレートが挙げられることが多い。だが、この試合の三回以降に見せたような、変化球も含めた総合力の高いピッチングが自分の投球であると田中本人は話す。その持ち味を発揮した後半の投球だった。

秋季リーグ戦開幕のちょうど一週間前だったこの日の試合。いつもとは違う大観衆を前にした投球に田中は疲れきった表情だったが、「リーグ戦の前にこれだけの緊張感を味わえてよかった」と収穫を得た様子だった。

阪神二軍・平田勝男監督のコメント


「序盤は緊張していたようだが、三回以降は彼のペースになった。京大生だけあってやはり頭がいい。打順の二巡目以降は配球を変えてきたし、盗塁されるとクイックモーションにしてきた。球種が多彩だし、楽しみな投手」

田中 プロ宣言 成るか京大野球部初の快挙


田中は9月6日、プロ志望届を提出することを表明した。10月のドラフト会議で指名されれば、京大野球部初のプロ選手誕生となる。

阪神との交流戦でプロを相手に登板したことが最終的な判断材料となったという。進学校から京大に進み、練習の傍ら研究にも熱心に取り組む右腕は、「同じ境遇にいる人に、何かを感じて欲しい」と意気込みを語った。

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