新刊書評 野口廣『脳力アップ!あやとり』(主婦の友社)(2013.04.01)

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あやとりがしたい。ふとそう思い、書店をうろついていた私はある一冊の本を手に取った。「脳力アップ!あやとり」そう記された表紙を見て疑問が一つ浮かぶ。あやとりって脳にいいの?さらに監修者に国際あやとり協会顧問という肩書がついていて、もう一つ疑問が浮かぶ。あやとりって世界規模で行われているものなの?私はこの本に多少の胡散臭さを覚えながらも、興味が隠し切れずページを開いていった。

本書はあやとりの技をカラー写真を使いながら丁寧に紹介している。各技は初級、中級、上級と難易度別振り分けられているので、徐々にステップアップすることができる。初級のものは、初心者でも数分で完成することができるほど取り組みやすい。一方、上級のものは複雑で難しいため、数十分かかることもある。けれども、その分完成した時の達成感や満足度は何とも言えないほどである。一人で遊ぶのに飽きた時は、二人あやとりに取り組んでみるのがよいだろう。また別の遊び方が楽しめる。

あやとりの方法を紹介する本は数多く存在するが、本書が他の本と一線を画すのは、先に私が抱いた疑問について説明している点だ。著者はあやとりで養われる脳力として思考力、空間認識力、プレゼンテーション力、先見性、リーダーシップ等様々なものをあげる。またあやとりをしている時は、算数の問題を解いているのと同様に脳が活発に働き、集中力や想像力を育てると述べる。あやとりの国際性については、1880年代にアメリカなどであやとり研究の本や論文が発表されていたことや著者自身のパプアニューギニア等の体験を挙げて説明する。あやとり世界地図の欄では、本書に収録されたあやとりの技の発祥の地が一目で分かるようになっており、そこからアメリカ大陸と南太平洋地域由来の技が多いことが実感できる。

全体としては、脳力アップの話がやや空回りしているが、あやとりの魅力が伝わる一冊だ。あやとりひもが付属しているので本書を購入すれば、すぐにあやとりをすることができる。ぜひあやとりの世界に飛び込んでみてはいかがだろうか。(狭)

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