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国際高等教育院 人環教員が監査請求「手続きに問題あり」

2012.12.01

12月3日、人間・環境学研究科教員5名が江島義道監事と面会した。教員らは「国際高等教育院(仮称)」構想に手続き上の問題点があるとし、江島氏に監査請求をした。

人間・環境学研究科教授会では本構想に対する反対決議を行い、部局長会議で冨田恭彦人間・環境学研究科長がその旨を表明した。しかし人環教員によると、部局長会議において、それに対する明確な対応はなかったという。また本構想により、人間・環境学研究科は多数の人員移動を求められ、多大な影響を受けることになる。にもかかわらず、人環の意向を無視する形で構想を推進するのは、京都大学の基本理念である「教育研究組織の自治を尊重する」ことに反すると批判している。また、本構想の議論が「大学改革特別委員会」で進められていることに関して、学内規程が不明な同委員会で構想がトップ・ダウン方式で推進されていると問題視している。

「国立大学法人京都大学監査規程」第5条には、監査対象の一つとして「教育研究等を支援する体制及び制度の状況に関する事項」が掲げられている。教員らは、今回の事態がこの事項に該当すると判断した。そして「役員又は職員は、業務上の事故又は異例の事態が発生したとき又は大学に著しい損害が発生するおそれがあると認めるときは、速やかにその旨を口頭又は文書で監事に報告しなければならない」という同規程第11条に基づき、人間・環境学研究科教員21名の連名で、江島氏に報告書を提出し、監査を求めた。