欧州でiPS細胞特許 広範囲な研究領域を包括(2011.08.01)

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京都大学は7月11日、さまざまな組織に分化する可能性を持つiPS細胞(人工多能性幹細胞)の基本技術に関する特許が、ヨーロッパで初めて成立したことを発表した。これまで京都大学が権利者となって、山中伸弥教授の研究グループが樹立したiPS細胞に関する特許出願を行ってきており、日本では3件成立しているものの、海外ではユーラシア・南アフリカ・シンガポールで成立するに留まっていた。今回の特許成立は、出願から約3年にもわたる地道な交渉がようやく実を結んだ形だ。

なお、今回成立した特許の特許請求範囲は以下の通り。

1 Octファミリー、Klfファミリー及びMycファミリーを含む初期化因子

2 Octファミリー、Klfファミリー及びサイトカインを含む初期化因子

3 前記初期化因子の、体細胞初期化における使用

(各ファミリーは「遺伝子」でも「遺伝子産物」でも良い)

権利範囲は、該当する初期化因子の組み合わせを使ってiPS細胞を作製する行為にまで及ぶ。遺伝子ファミリーという範囲をカバーしていること、遺伝子だけでなく遺伝子産物にまで権利が及ぶことで、広範な領域を包含する特許となっている。特許の権利期間は2006年12月6日からの20年間。

再生医療において最も期待されている分野であるiPS細胞をめぐっては、権利をめぐる国際競争が激化している。今回の特許成立により、ヨーロッパで特許が悪用され法外な権利料が発生する懸念も弱まるとされる。また、1月には特許をめぐって争っていたアメリカ合衆国の企業から京大に権利が譲渡されたため、同国内でも特許成立が見込まれている。

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