〈企画〉この検定がスゴい! 今すぐ目指せる検定試験4選(2011.08.01)

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長い長い夏休みが到来した。念願の短期留学に胸を躍らせる人、インターンシップに出向く人、研究に明け暮れる人、と過ごし方は様々であろう。一方で、この長さを前に手持ち無沙汰を感ずる人もいるかもしれない。時には無為徒食というのも大学生の特権であろうが、折角なので一念発起、検定試験取得を目指して「受検生」になってみるのも一興ではないだろうか。

今号では、編集部が厳選した4つの資格・検定について、それぞれの執筆者の視点から紹介してみたい。(編集部)

TOEFL/TOEIC/IELTS 「真の英語力」の指標たりえるか


英語圏の文学を専攻している身だが、正直に申し上げるとここに掲げた「アルファベット5文字の試験」のいずれをも受けたことがない。単にものぐさだからというのも理由の一つだが、どうにもこういう試験に対して反撥心を持ってしまう、ということもあるのだろう。

これらの試験、特にTOEFLとTOEICはあまりに有名なので、改めて説明するのはナンセンスなのかもしれない。TOEFLは「Test of English as a Foreign Language」の略で、非英語圏の出身者を対象とした試験である。主に英語圏の高等教育機関への留学の指標として用いられる。ペーパーテストは2007年に廃止され、現在はiBTと呼ばれるコンピュータ準拠の形式がとられている。受験料は210米ドルと、繰り返し受験するには高額な印象を受ける。

一方、TOEICは正式名称を「Test of English for International Communication」といい、日常会話やビジネス英語に主眼を置いている。近年、大企業の多くが(明示しているかどうかは別として)TOEICを選考基準としており、いわゆる「足切り」に用いる場合もある。そのため、就職を控えた大学生は大挙してTOEFLを受験する。大学生協にいけば「売れ筋の問題集が所狭しと並んでいるのに嫌でも気付く。「ビジネス英語」ならぬ「英語ビジネス」である。

IELTS(「International English Language Testing System」)もまた留学の際の指標に使われることが多いが、行き先によってはあまり馴染みがないかもしれない。イギリスの公的機関ブリティッシュ・カウンシルやケンブリッジ大学などにより運営され、北米以外の英語圏へ留学する際に求められることが多い。

問題は、これらの試験が受験者の英語能力をどれほど精確に測定しうるか、ということである。無論これらの試験は膨大なデータに基づいて作成されていて、一つの指標にはなりうるのだが、「足切り」に使えるほど万能であるかどうかには疑問の余地がある。新卒の「人間力」を追求してやまない日本の「国際的大企業」の方々が、数値主義の陥穽にはまらないことを祈るばかりである。(薮)

TOEFL
主催:ETS(米NPO団体)
日程:不定期 8/21、8/27、8/28等
費用:申込時期により変動
実施7日前まで 210US$
実施4日前まで 245US$

TOEIC
主催:ETS
日程:毎月又は隔月1回 次回10/30(9/30〆切)
費用:5565円(公開テスト)

IELTS
主催:British Council
日程:毎週又は隔週土曜日(2011年度)
費用:24,675円

日本漢字能力検定 あの日会った老人の名前を僕はまだ知らない。


これはまだ漢検が文部省認定を受けていた頃の話。当時小学生だった私は親に勧められて漢検を受けた。初めて受験したのは確か5級だったように思う。会場はJAビルなる場所で、地元で農協絡みの汚職がある度にテレビでガサ入れの模様が報じられる建物だった。

その日私は会場控え室で、ある男性受験者の隣に座った。随分お年を召したそのご老人はなかなか気さくな人物で、わしは○回連続で1級に合格しているんじゃ、と話しかけてきた。彼ほどの受験者になると合格し続けることが一つの生き甲斐になってくるのだろう。

数か月も経つと合格通知と賞状が送られてきた。当時は合格者の氏名が地元紙に掲載されていて、祖母が私の名前が載っている記事を見せてくれたのを覚えている。

以上、試験の中身とはまるで関係のない内容だったので、最後に申し訳程度になるが触れておこうと思う。試験は200点満点で、合格点は凖2級までが140点、それより上が160点である(ただし、2級は受験回の平均点によって合格ボーダーが変動する。最近は155点らしい)。大問ごとに「読み」「書き取り」「類義語・対義語」などの分野に分類され、1級クラスになれば国字や旧字体の読み書きも要求される。

色々と参考書が出ているが、過去問を何題か解いた上で、苦手分野をつぶしていくのがオーソドックスな勉強法だと思う(級別に発売されている分野別問題集あたりをお勧めする)。

私は中学2年で2級を取得したのを最後に、「これより上の級は実用的でないから」という理由で漢検から遠ざかった。当時単語カードまで作って挑んだ問題を解いてみると、今では180点を超えていた。あのお年寄りは今でもお元気だろうか。(如)

日本漢字能力検定
主催:日本漢字能力検定協会
日程:年3回 次回 10/23(9/22〆切)
費用:個人受検の場合 1級:4500円 準1級:4000円 2級:3500円 準2、3、4、5、6、7級:1800円 8、9、10級:1400円

京都・観光文化検定 ある京都人の所感


国内旅行は私に京都という記号を意識させる。他府県の市民が語る各々の「京都」を聞くと、京都出身の私は何か違和感を抱かずにはいられない。京都は歴史ある街だ、古い街だ、情緒がある等々の感想を聞くにつけ、みなが指す「京都」とは何かという漠たる疑問が頭をもたげる。そもそも私は京都の神社仏閣をほとんど知らない。そこで書店に並ぶ京都検定の公式テキストを手に取った。

京都検定とは正式名称を「京都・観光文化検定試験」といい、京都に関する古今東西の知識を問い「京都通度を認定する検定試験」(京都検定HP)だ。テキストブック発刊の辞は、検定は観光への意識の向上・文化歴史の継承を目的としていると述べる。京都商工会議所が実施し、難易度別に1から3までの級が存在する。合格証を見せれば京都市内外の特定施設で入場無料などの優待がある。試験範囲は京都の宗教、自然、美術、歴史、習俗等の多分野に及び、2、3級は四択のマークシートであるが1級は記述式となる。

さて私は京都検定HPに掲載されている過去問題を解いてみた。中学高校でまともに日本史を勉強していれば自明な次のような問題が出された。「大徳寺の塔頭大仙院や龍安寺の庭に代表される庭園様式を何というか」。直感的に「ロココ様式ではないな」とだけは分かった(私は相当な日本通だ)。

結果、3級…9問正解/21問中、2級…10問正解/20問中、1級…1問正解/18問中という点数が正しく弾き出された。京都出身という程度では合格は難しいが、テキストの記述は詳細かつ体系的で、受検せずとも読んでなるほどと思うところがある。(鴨)

京都観光文化検定
主催:京都商工会議所
日程:年1回 次回12/11
費用:個人受検の場合 1級:6300円 2級:4200円 3級:3150円

ホームヘルパー かけた時間は報われる


私は月一回程度、伏見区まで障害者の介護に行っている。その影響で、以前からホームヘルパー(訪問介護人)という資格を取ろうと考えていた。今回の特集では、私の勉強ついでに、ホームヘルパーについて皆さんにも知って頂きたいと思う。

さて、「資格を取りたい」と言っておきながら、私は自分がホームヘルパーについて全くの無知であることに気づいた。

そこで、とりあえず検索エンジンに「ホームヘルパー」と打ち込んでエンターキーを押すと、690万件もの検索結果が出てきた。情報弱者の私にはその中から情報の選択をすることなど出来ず、恐る恐る検索結果の一番上のサイトにアクセスしてみた。「ホームヘルパーになろう!」というタイトルのこのサイトによれば、ホームヘルパーとは「老衰や心身の障害等の理由により日常生活を営むのに支障のある高齢者や障害者の家庭を訪ね、身体の介護や家事サービスを提供する人のこと」だそうである。ふむ、なるほど。他にも、ホームヘルパーには制度的な「資格」というものはなく、一定の研修制度を受けた人がホームヘルパーになれる。ホームヘルパーには三級・二級・一級とあって、介護事業を行う企業に就職する際には二級からが実質的な資格として認められる。三級は50時間、二級は130時間、一級は230時間の研修時間が必要だ。

地方自治体や社会福祉法人が主催する研修は、テキスト代を除き無料であるところが多いが、修了するとその団体で介護をしなければならない場合が多々ある。民間の団体で研修を行う場合、7~10万円の受講費がかかる。私が受ける二級の研修は、①講義②実技研修③実習と、大きく3つのブロックに別れている。等々。要約するとこのような感じだ。

ちなみにホームヘルパーに試験は無く、地方自治体によって「達成度測定テスト」が行われる程度である。テストが無いのはとてもありがたい事であるが、130時間もの研修期間をきちんとこなせるかどうか、大学に入ってから今まで自堕落な生活を送ってきた私にはとても不安である。しかし、ここは気合の入れどころ、大学最後の本気を出したいと思う。(穣)

ホームヘルパー(訪問介護員)
運営:地方自治体および民間企業
日程:自治体(企業)ごとに異なる
研修:1級:230時間 2級:130時間 3級:50時間

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