人間の生存とは何か? 展覧会「生存のエシックス」(2010.08.01)

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現代の先鋭的なテーマを扱う展覧会「Trouble in Paradise/生存のエシックス」(会期7月9日~8月22日)が京都国立近代美術館で開かれている。京都市立芸術大学創立130周年を記念したこの展覧会は政治、医療、環境といったテーマから宇宙滞在、自閉症、脳科学といった分野までまたがる、人間の「生存」を可能たらしめる、あるいは不可能たらしめるものに対して問いを投げかけている。本紙はこの展覧会に向けた作品の制作過程を掲載してきた「脳科学から芸術作品へ」(2月16日号)「身体と視覚に与える「ずれ」」(3月16日号)「実踏!琵琶湖疏水を行く」(同号)。完成した作品は展覧会で自分の目で見てもらうことにして、これ以外に特筆すべき作品をひとつ取り上げてみたい。

展覧会で目を引いた「遺伝子組み換え劇場」という作品群である。これはクリティカル・アート・アンサンブル(CAE)という団体が、遺伝子組み換え技術が一部企業に独占されていることを問題視し、複数メディアを通して行った抗議運動の記録。その中には、防毒マスク・スーツを仰々しく着込んだ警官たちが、銃を持って団体メンバーのNY州立大教授の自宅に突入するニュース映像があった。教授の妻が自宅で無呼吸状態で発見され、生物化学兵器製造の疑いで教授をFBIが逮捕したという事件である。路上で念入りに体を消毒する警官の様子が、有事を想起させる映像。近代美術館前で招待券、ビール、煙草を無償配布するパフォーマンスを行うところ、やはり社会派アートか。(鴨)

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